社会保険の新規適用届とは?書き方・添付書類・提出先・期限を公認会計士・税理士が解説
Relyne(リライン)会計事務所の永野です。
会社を設立したら、設立日から5日以内に「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」を年金事務所へ提出し、社会保険に加入する必要があります。社長1人の会社でも例外ではありませんが、届出用紙には業態区分や給与形態など見慣れない記入欄が並んでいるため、どう書けばいいのか手が止まってしまう方も多いです。
本記事では、社会保険の新規適用届について、対象となる事業所の要件から、必要書類・添付書類、書き方、提出先・提出期限・電子申請の方法まで、公認会計士・税理士が解説します。
労働保険(労災保険・雇用保険)も含めた会社設立時の社会保険加入手続きについては「会社設立後の社会保険の加入手続きを公認会計士・税理士が解説|加入義務から必要書類・期限・未加入のリスクまで」もご参照ください。
1. 社会保険の新規適用届とは
1-1 会社を社会保険の適用事業所として登録する届出
新規適用届(健康保険・厚生年金保険 新規適用届)は、会社を健康保険・厚生年金保険の「適用事業所」として登録するための届出です。
社会保険の加入手続きは「会社の登録」と「加入する人の登録」に分かれており、新規適用届は会社の登録にあたります。社長や従業員など加入する人(被保険者)の登録は、同時に提出する「被保険者資格取得届」で行います。
新規適用届を提出すると、会社に事業所整理記号・事業所番号が付与され、健康保険と厚生年金保険の保険料の納付や各種届出ができる状態になります。
なお、介護保険(40〜64歳が対象)は健康保険の加入手続きをすれば自動的に適用されるため、別途の手続きは必要ありません。
1-2 手続きの全体像
会社設立時の新規適用手続きで提出する書類と期限は次のとおりです。
| 提出書類 | 対象 | 提出期限 |
|---|---|---|
| 新規適用届 | 全ての会社 | 設立日から5日以内 |
| 被保険者資格取得届 | 加入する社長・役員・従業員の分 | |
| 被扶養者(異動)届 | 扶養家族がいる場合のみ | |
| 保険料口座振替納付申出書 | 口座振替を利用する場合(推奨) | 期限なし |
手続きは、次の流れで進みます。
- ①設立登記の完了後、法務局で登記簿謄本(履歴事項全部証明書)を取得する
新規適用届の添付書類として、発行から90日以内の原本が必要です - ②新規適用届・資格取得届・被扶養者(異動)届を作成する
様式は日本年金機構のサイトからダウンロードできます - ③事務センターまたは管轄の年金事務所へ提出する
窓口持参・郵送・電子申請のいずれでも提出できます - ④事業所整理記号・事業所番号などの通知を受け取る
以後の保険料納付や入退社の手続きで使用します
登記簿謄本(履歴事項全部証明書)については「履歴事項全部証明書とは?記載内容・必要な場面・取得方法を税理士が解説」で解説しています。
2. 強制適用事業所の要件
2-1 法人はすべて強制適用
健康保険法と厚生年金保険法により、法人の事業所は業種・規模・従業員数にかかわらず全て強制適用事業所と定められています(健康保険法第3条第3項、厚生年金保険法第6条)。
株式会社・合同会社といった会社形態による違いはなく、役員報酬を受け取る社長1人だけの会社も対象です。そのため、設立登記が完了した時点で新規適用届の提出義務が発生します。
2-2 個人事業所は業種と従業員数で決まる
個人事業所は、法定の適用業種に該当し、常時5人以上の従業員を使用している場合に強制適用となります。製造業・建設業・小売業・士業など大半の業種が適用業種にあたります。
サービス業の一部や農業・漁業等は従業員数にかかわらず強制適用の対象外となっています。
強制適用に該当しない個人事業所でも、従業員の半数以上の同意と厚生労働大臣の認可を受ければ「任意適用事業所」として加入することができます。
なお、個人事業主本人は、事業所が適用事業所になっても被保険者にはならず、国民健康保険・国民年金のままです。事業主本人も社会保険に加入したい場合は、法人化が選択肢になります。
法人化のタイミングについては「個人事業主が法人化するタイミングは?節税効果と判断基準を税理士が解説」をご参照ください。
2-3 役員報酬0円の一人会社は新規適用届を提出できない
法人は全て強制適用と説明しましたが、被保険者になる人が1人もいない場合は適用事業所の要件を満たさず、新規適用届を提出することができません。
具体的には、役員報酬0円の一人社長の会社がこれに該当します。役員報酬が0円だと保険料計算のもとになる標準報酬月額が存在しないため、社長本人が被保険者になることができず、会社としても適用事業所になりません。この場合、社長個人は国民健康保険・国民年金に加入し続け、後日役員報酬を支給し始めた時点で新規適用届を提出します。
参考:日本年金機構|健康保険・厚生年金保険 新規加入に必要な書類一覧
3. 新規適用手続きの必要書類
3-1 健康保険・厚生年金保険 新規適用届
会社を社会保険の適用事業所として登録する届出で、様式は日本年金機構のサイトからPDFまたはエクセル形式でダウンロードできます。年金事務所の窓口でも入手できます。
添付書類は次のとおりです。
- 法人(商業)登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
提出日からさかのぼって90日以内に発行された原本が必要です(コピー不可) - 法人番号指定通知書のコピー
届出の「法人番号等」欄で「1.法人番号」を選択して記入する場合に添付します
手元にない場合は、国税庁法人番号公表サイトで自社の法人情報(名称・法人番号・所在地)を表示した画面を印刷して添付しても差し支えありません - 賃貸借契約書のコピーなど事業所の所在地を確認できる書類
登記上の所在地と実際に事業を行っている場所が異なる場合のみ添付します
参考:日本年金機構|1-1:事業所を設立し、健康保険・厚生年金保険の適用を受けようとするとき
3-2 被保険者資格取得届
社長・役員・従業員を被保険者として登録する届出で、新規適用届と同時に提出します。
加入する人ごとに、氏名・生年月日・マイナンバー(または基礎年金番号)・資格取得日・報酬月額などを記載します。
記載にあたっては次の点を確認しましょう。
- 資格取得日:設立時から在籍する社長・役員は設立日(登記日)、従業員は入社日を記載
- 報酬月額:役員は役員報酬の月額、従業員は基本給に通勤手当・残業手当の見込みなどを含めた月額を記載します。設立直後で役員報酬が確定していない場合は見込額で構いません
資格取得届の内容をもとに標準報酬月額が決まり、毎月の保険料が確定します。また、届出によって加入情報がマイナンバーに紐付き、マイナ保険証(健康保険証の利用登録をしたマイナンバーカード)で受診できるようになります。
3-3 健康保険 被扶養者(異動)届
配偶者や子どもなどの扶養家族を健康保険の被扶養者として登録する届出で、該当する家族がいる場合に資格取得届とあわせて提出します。20歳以上60歳未満の配偶者を扶養に入れる場合は、この届出が国民年金第3号被保険者の届出を兼ねており、配偶者は国民年金保険料の負担なしで加入できます。
被扶養者として認定されるための主な収入要件は、年間収入130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満、19歳以上23歳未満の子など配偶者以外の親族は150万円未満)で、同居の場合は被保険者の収入の半分未満であることも必要です。
続柄を確認する書類(戸籍謄本など)は、届出書に被保険者と被扶養者双方のマイナンバーを記載し、あわせて事業主が続柄を確認した旨を記載すれば添付を省略できます。収入を確認する書類(課税証明書など)も、扶養する家族が所得税の控除対象配偶者・扶養親族であることを事業主が確認し、届出書の事業主確認欄に○を付ければ添付不要です。別居の家族を扶養に入れる場合は、仕送りの事実と金額が分かる書類(振込明細など)が必要になります。
参考:日本年金機構|2-3:家族を被扶養者にするとき、家族を被扶養者から外すとき、被扶養者の届出事項に変更があったとき
3-4 保険料口座振替納付申出書
毎月の保険料を口座振替で納付するための申出書です。提出は義務ではありませんが、納付漏れによる延滞金を防ぐため、新規適用届と同時に提出しておくことをおすすめします。
申出書は法人口座の届出印を押したうえで、事前に金融機関の窓口で確認を受ける必要があります。法人口座の開設が間に合わない場合は、口座開設後に申出書だけ後から提出しても問題ありません(口座振替が始まるまでは、毎月届く納入告知書で納付します)。
参考:日本年金機構|ケース3:健康保険料・厚生年金保険料を口座振替によって納付したいとき
4. 新規適用届の書き方
新規適用届はA4用紙1枚で、「事業主記入欄」と「事業所情報記入欄」に分かれています。
日本年金機構の記入例を手元に置きながら、上から順に埋めていきましょう。

参考:日本年金機構|健康保険・厚生年金保険 新規適用届(記入例)(PDF)
4-1 提出日・事業所情報

■提出日
届書を提出する日付を記入します。設立日ではありません。
■事業所所在地・事業所名称
登記簿謄本のとおりに記入します。添付書類の登記簿謄本と記載が食い違っていると、届書を返却されて再提出になるため、略さず正確に転記してください。登記上の所在地と実際の事業所在地が異なる場合は、実際の事業所の所在地を記入し、賃貸借契約書のコピーなどを添付します。
名称のフリガナは、会社形態の部分を次のように略して記入します。
- 株式会社 → 「カ」(例:株式会社リライン → カ リライン)
- 特例有限会社 → 「ユ」
- 合名会社 → 「メ」
- 合資会社 → 「シ」
- 合同会社など上記以外の法人 → 略さずそのまま記入
4-2 事業主・問合せ先・事業主代理人

■事業主(または代表者)の氏名・住所
代表者の氏名と自宅住所を記入します。自宅を本店として登記している場合は、事業所所在地と同じ住所で構いません。氏名のフリガナは忘れずに記入しましょう。不備事例でも、フリガナ漏れは添付書類の不備と並んで再提出になる代表的な誤りとして挙げられています。
■問合せ先担当者名・電話番号
届出内容について年金事務所から連絡が入る場合の連絡先です。
一人社長の会社であれば、社長自身の名前と携帯電話番号で問題ありません。
■事業主代理人
事業主に代わって社会保険の手続きに責任を持つ人を選任する場合に記入する欄で、大企業向けの項目です。選任していない場合は、空欄のまま提出します。
4-3 業態区分・法人番号など

■業態区分(事業の種類)
日本年金機構が公表している「事業所業態分類票」から、自社の事業に該当する2桁のコードと事業の種類を探して記入します。分類票には製造業・卸売業・小売業・サービス業などの区分ごとに具体的な業種とコードが一覧になっています。複数の事業を行う場合は、主たる事業で判定します。どうしても判断がつかない場合は、提出先の年金事務所に確認しましょう。
■適用年月日
年金事務所側が記入する欄のため、空欄のまま提出します。
■個人・法人等区分/法人番号等
法人は「1.法人事業所」に○を付けます。法人番号等の欄は「1.法人番号」に○を付け、13桁の法人番号を記入します。法人番号は設立後に国税庁から届く法人番号指定通知書に記載されており、国税庁法人番号公表サイトでも確認できます。「1.法人番号」を選択した場合は、法人番号指定通知書のコピー(または公表サイトの画面印刷)の添付を忘れないようにしましょう。
■本店・支店区分/内・外国区分
本店の届出であれば「1.本店」、日本の法律に基づいて設立した会社であれば「1.内国法人」に○を付けます。
■社会保険労務士名・健康保険組合名称・厚生年金基金番号
社会保険労務士に提出を委託している場合、健康保険組合を設立している場合、厚生年金基金に加入している場合に記入する欄です。自分で提出する場合でそれぞれ該当なければ、3つとも空欄のままで大丈夫です。
4-4 給与に関する情報

■給与計算の締切日・給与支払日
「毎月20日締め・翌月10日払い」であれば、締切日に「20」、支払日に「10」と記入し、支払日欄の「翌月」に○を付けます。役員報酬しかない一人社長の会社でも、報酬の支払日を決めて記入します。ここで記入した支払サイクルは、今後の算定基礎届や保険料の計算の前提になるため、実際の運用と一致させましょう。
■昇給月・賞与支払予定月
昇給する月や賞与を支払う月が決まっていれば記入し、決まっていなければ空欄にします。
なお、賞与支払予定月を記入しても、実際に支払わなければ保険料は発生しません。
ただし、予定月に賞与を支払わなかった場合は「賞与不支給報告書」の提出が必要になるため、支払うかどうか未定であれば空欄にしておくのが無難です。
■算定基礎届媒体作成・賞与支払届媒体作成
毎年7月に提出する算定基礎届や、賞与を支払ったときの賞与支払届について、被保険者の氏名などをあらかじめ印字した用紙・データを日本年金機構から送ってもらうかどうかの選択欄です。紙で手続きする予定なら「0.必要(紙媒体)」に○を付けておくと、毎年の届出が楽になります。電子申請で手続きする予定なら「1.不要(自社作成)」で構いません。
■給与形態・諸手当の種類・現物給与の種類
該当するものすべてに○を付けます。役員のみの会社であれば給与形態は「1.月給」のみ、諸手当と現物給与は支給がなければ空欄です。従業員を雇う場合は、通勤手当や残業手当など支給予定の手当に○を付け、社宅や食事の提供があれば現物給与の欄にも○を付けます。
4-5 従業員情報・所定労働日数

■従業員情報
役員を含めた人数を、次の3段階で記入します。
- 1.従業員数(役員含む):会社にいる全員の人数
- 2.社会保険に加入する従業員数:1のうち被保険者になる人数
- 3.社会保険に加入しない従業員について:社会保険に加入しない人を役員・嘱託・パート・アルバイトに分けて、人数と勤務日数・勤務時間を記入
社長一人の会社であれば、「従業員数1人・加入する従業員数1人」で、3は空欄になります。
■所定労働日数・所定労働時間
会社で定めている1か月の労働日数と1週間の労働時間を記入します(例:1月20日・1週40時間0分)。パート・アルバイトの加入判定(フルタイムの4分の3以上)のもとになる数字です。
役員のみの会社でも、一般的な水準として月20日・週40時間と記入しておけば問題ありません。
■備考
特記事項がなければ空欄のままにします。
5. 提出先・提出期限・提出方法
5-1 提出先は事務センターまたは管轄の年金事務所
提出先は、事務センター(郵送の場合)または事業所の所在地を管轄する年金事務所です。事務センターは日本年金機構が全国に設置している郵送書類の処理拠点で、窓口はありません。登記上の所在地と実際に事業を行っている場所が異なる場合は、実際に事業を行っている場所を管轄する年金事務所(事務センター)に提出します。
管轄の年金事務所と事務センターは、日本年金機構の下記サイトで確認できます。
参考:日本年金機構|全国の相談・手続き窓口
参考:日本年金機構|全国の事務センター一覧(健康保険・厚生年金保険の適用に関する届書等を郵送する場合)
5-2 提出期限は設立日から5日以内
提出期限は、適用事業所に該当した日(=設立登記日)から5日以内です。
ただし、添付書類の登記簿謄本を取得できるのは登記完了後(通常、設立日から1週間前後)のため、期限内に間に合わないことがあります。その場合は、登記簿謄本を取得でき次第すみやかに提出しましょう。
5-3 提出方法(窓口・郵送・電子申請)
■窓口持参
管轄の年金事務所の窓口に持参する方法です。その場で記載内容や添付書類を確認してもらえるため、初めて手続きする場合は窓口での提出をおすすめします。業態区分など迷った欄も、その場で質問しながら仕上げることができます。
■郵送
事務センター宛てに郵送する方法です。登記簿謄本の原本を同封するため、追跡できるレターパックや簡易書留の利用をおすすめします。不備があると郵送で返却されて往復の日数がかかる点は、窓口提出との違いです。
■電子申請
e-Govから24時間いつでも申請できる方法です。利用には、法人代表者向けの共通認証「GビズID(gBizIDプライム)」のアカウントが必要ですが、マイナンバーカードがあればオンラインで申請でき、最短即日で取得できます。登記簿謄本などの添付書類は、スキャンした画像データ(PDF等)を添付して提出します。
会社設立時は1回きりの手続きのため紙でも十分ですが、従業員を継続的に採用する予定であれば、入退社のたびに発生する資格取得届・喪失届も電子申請できるので、この機会にGビズIDを取得しておくと後から楽になります。
参考:日本年金機構|オンラインで手続きする(事業所の方)
参考:デジタル庁|GビズID
5-4 提出後に届く書類
手続きが完了すると、次の書類が順次郵送されてきます。
いずれも今後の手続きで使うため、大切に保管しておきましょう。
- 適用通知書(事業所整理記号・事業所番号の通知)
会社に付与される「数字2桁+カナ」の事業所整理記号と5桁の事業所番号が記載された書類 - 資格取得確認および標準報酬決定通知書
被保険者ごとに決定された標準報酬月額が記載された書類 - 資格情報のお知らせ(協会けんぽ)
被保険者ごとの記号・番号などの加入情報が記載された書類 - 保険料の納入告知書
毎月の保険料額の通知書(保険料は設立月の分から発生し、翌月末日が納付期限)
口座振替の手続きが完了するまでは、この納入告知書で金融機関の窓口などから納付します
6. Q&A
Q1. 設立から5日を大幅に過ぎてしまいました。今からでも手続きできますか?
A. できます。設立日にさかのぼって加入することになります。
期限を過ぎたからといって直ちに罰則が科されるわけではなく、気づいた時点で通常どおり新規適用届と資格取得届を提出すれば受理されます。資格取得日は提出日ではなく設立日(役員報酬の支給を後から始めた場合はその時点)となり、保険料もその月の分からさかのぼって発生します。
放置する期間が長くなるほどさかのぼって納付する保険料が増え、最大2年分をさかのぼって徴収されますので、該当する方は早めに対応しましょう。
Q2. 手続き後、病院はいつから保険で受診できますか?
A. 保険の資格は設立日から有効ですが、マイナ保険証で受診できるようになるのは年金事務所での処理完了後です。
資格取得届が処理されると加入情報がマイナンバーに登録され、マイナ保険証で受診できるようになります。処理には通常1〜2週間程度かかり、「資格情報のお知らせ」や資格確認書が手元に届くまでは提出から2週間〜1か月程度が目安です。
処理が完了する前に受診する場合は、医療機関の窓口でいったん医療費の全額を支払い、後日、協会けんぽに「療養費支給申請書」を提出すれば、自己負担分(3割)を除いた金額の払い戻しを受けることができます。国民健康保険からの切り替え期間中に受診の予定がある場合は、領収書と診療報酬明細書の写しを必ず受け取っておきましょう。
Q3. 自社が適用事業所として登録されたか確認する方法はありますか?
A. 適用通知書の到着で確認できます。日本年金機構の検索システムでも公開されます。
手続きが完了すると事業所整理記号・事業所番号が記載された適用通知書が届き、これが登録完了の証明になります。また、日本年金機構の「厚生年金保険・健康保険 適用事業所検索システム」に事業所名称・所在地が公開され、誰でも法人名から検索できるようになります(検索システムのデータは月1回程度更新されるため、反映まで時間差があります)。
参考:日本年金機構|厚生年金保険・健康保険 適用事業所検索システム
Q4. 提出した控えはもらえますか?
A. 届書のコピーを用意すれば、受付印を押した控えを受け取ることができます。
窓口提出の場合は、記入済みの届書のコピーを一緒に持参すれば、その場で受付印を押して返してもらえます。郵送の場合は、届書のコピーと切手を貼った返信用封筒を同封します。電子申請の場合は、e-Gov上の受信通知(到達確認)と手続き完了の通知データが控えの代わりになります。
Q5. 提出後に本店移転や代表者変更があった場合はどうすればいいですか?
A. 変更内容に応じた変更届を提出します。新規適用届の出し直しは不要です。
- 本店移転・社名変更:「適用事業所名称/所在地変更(訂正)届」を変更から5日以内に提出します。管轄の年金事務所が変わる移転でも、届出先は移転前の管轄です
- 代表者の変更、給与支払日や昇給月の変更など:「事業所関係変更(訂正)届」を提出します。提出期限は、代表者の変更が変更から5日以内、給与支払日などその他の変更は事実発生後速やかにとされています。新規適用届の記載の間違いに後から気づいた場合の訂正も、この届出で行います
Q6. 個人事業主から法人成りした場合、社会保険の手続きはどうなりますか?
A. 法人として新たに新規適用届を提出します。個人事業所で加入していた場合は、個人側の廃止手続きも必要です。
個人事業所と法人は社会保険上は別の事業所として扱われるため、個人事業時代の適用を法人へ引き継ぐことはできません。個人事業所として社会保険に加入していた場合は、法人で新規適用届・資格取得届を提出するとともに、個人事業所側で「適用事業所全喪届」と従業員全員分の資格喪失届を提出します。個人事業所が社会保険に加入していなかった場合(従業員4人以下など)は、法人側の新規適用手続きのみです。
7. まとめ
社会保険の新規適用届について、対象となる事業所の要件から必要書類・書き方・提出方法まで解説しました。本記事の要点は次のとおりです。
- 新規適用届は会社を社会保険の適用事業所として登録する届出
被保険者資格取得届・被扶養者(異動)届と同時に、設立日から5日以内に提出する - 法人は業種・規模・従業員数にかかわらず全て強制適用事業所
- 添付書類は発行から90日以内の登記簿謄本の原本と法人番号指定通知書のコピー
- 提出先は事務センターまたは管轄の年金事務所(窓口・郵送・電子申請)
- 手続き後に届く事業所整理記号・事業所番号は今後の手続きで必要になるため大切に保管
当事務所では、freee(フリー株式会社)と連携した専門家報酬0円の会社設立から、創業融資のサポート、設立後の経理体制づくり、決算・申告まで一貫してサポートしています。社会保険の手続きについては、提携の社会保険労務士のご紹介が可能です。
初回無料相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
最後までご覧いただきありがとうございました。

この記事を書いた人
永野 隆丞(公認会計士・税理士)
日本公認会計士協会 東京会 46468号/東京税理士会 157067号
Relyne(リライン)会計事務所 代表。
有限責任監査法人トーマツ、ミネベアミツミ株式会社での監査・経理実務を経て、東京都千代田区で開業しました。クラウド会計freeeを活用した創業期の会社のサポートを強みとしています。ブログ記事は顧問先様に実際に説明するときにも活用しており、会計や税金に初めて触れる方でも分かりやすい内容を心がけています。趣味はサッカー観戦・野球・将棋です。
